『浮草の舞』 群馬県 小金沢 光明 様
＜寸評＞ 審査員 川村 高弘 氏
被写体本来の持ち味を、レンズを通してさらに魅力的に描いています。ホテイアオイの周辺を、鮮やかな緑に覆い尽くす水草。隙間も痛みもなく、見た目どおりに写すだけでも充分なほどの出会いです。しかし作者はそれに満足することなく、スローシャッターで水の流れを描きました。花の雰囲気にマッチした、適度でやさしい流れです。
シャッタースピードの選択の的確さ、そしてなにより三脚を使用したことで可能になった表現です。材力（財力X）。写真には機材の力が不可欠です。三脚は重く邪魔な道具ではありません。機材と仲良くなり、使いこなすことで、表現の世界は広がります。
これからも、見た目以上を写すことを心がけてください。