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ネイチャー部門 Kodak Alaris賞 受賞 『放浪(ナミビア)』 兵庫県 近藤 洋 様 <寸評> 審査員 川村 高弘 氏 写真には「主役で語る写真」と、「脇役で語る写真」があるのです。何一つない赤い砂漠が、脇役として広がりや奥行きといったスケール感を強く語っています。砂漠にたった一頭のオリックス。たった一人、たった一杯、たった一輪、そしてたった一頭。この[たった]という感情は、憂いや寂しさ、ありがたさなどの内容を語るのです。このように主役(オリックス)の姿が小さければ小さいほど、憂いが増幅されると同時に、脇役としての砂漠の雄大さや空虚さが、現実以上のスケール感として見る者の気持ちを引きつけます。主役の配置や、後姿であることも内容を語るのに重要な要素のひとつです。 |