佐野猛男 写真展
「ポルトフィーノ~リヴィエラの風~」
ジェノバを境に東西100Kmほど続くリヴィエラ海岸、西リヴィエラはサンレモの町を代表するような美しい花々と象牙色の砂浜が続くフランス風の海岸線に対し、東リヴィエラは断崖絶壁が複雑に入り組んでいる。
ポルトフィーノはそんな一角にリグリア湾から隠れ岬の奥にひそむ小さな入り江の町、オレンジ色の外壁とグリーンの扉など色取りどりの家並みが、美しいイタリアで私はこの小さな港町が好きだ。
私が写真家を歩み始めた時、とても影響を受けた映画監督ミケランジェロ・アントニオーニの作品「愛のめぐりあい」第二話の舞台として選んでいる。
黄昏どきの風の中、曲がりくねった坂道の扉からソフィーマルソーが出てくるような気がする。
2001
イタリア年
佐野猛男