ラハメット、 イネ ギョルシュリム
ウイグル/イスタンブルの街から
金子由郎 写真展

 中国・トルコへいったのは、2000年の初春のこと。「第4回新潟アジア文化祭」というイベント中の オープニング映像(マルチスライド上映)・パンフレット等の素材撮影行でした。イメージコンテだけだったため、全く縛られず、自分のイメージで撮影することが出来ました。そのため、随分、コーディネーターの方にも迷惑をかけてしまった。高速道路で停められるか?!とか、偶然出くわした結婚式で、花嫁を撮って、親族の方にしかられたり、また、自分だけ撮って?!と、友達を押しのけ寄ってくる子供たち。夕景を撮ろうと三脚を構えていると、何故かバナナをひと房くれた青年たち。ヒマワリの種(食用)をくれた少女たち。日本の旅行者から届いた手紙だと自慢げに見せてくれたお爺さん。などなど、こちらが接近する以上に、能動的に近づいてくれる。それも最高の笑顔で。僕は、それをパチリ、パチリとやっていただけだ。ホントに感謝です。そして彼らにこう言いたい。"ラハメット、イネ ギョルシュリム"と―。

2002年4月  
金子 由郎