中川節子写真展

カンヌそして映画祭 人・華・シネマ
副題:異次元へのいざない

今年5月、「カンヌ映画祭」で是枝監督作品の「誰も知らない」が主演男優賞を獲得し、マスコミでも大きく報じられた。夫、中川洋吉が映画評論家のこともあり、この映画祭に83年から毎年のように行く機会に恵まれた。当初は、海岸に沿ったクロワゼット大通りを行き交う、センスあふれる人たちを眺めたり、浜辺のトップレスを、目を丸くし眺めたりと、映画祭とは関係ない日々を過ごしていたが、80年後半頃から、この異次元の世界を写真に残しておこうと思い撮り始めた。こうして撮り溜めた写真を皆様に見て頂きたいと定年を機に企画したのが、今回の写真展である。日本で一番数多く「カンヌ映画祭」の写真を持っていると自負しているくらいだから、選び出すのは大変な作業だった。カンヌの人や町、クロワゼットの人々、記者会見の監督、俳優達の写真から、映画祭の雰囲気が少しでも皆様に伝わればと願う。